民間療法の限界
先日、競泳の池江璃花子選手が白血病と診断されたという報道があり、各方面から暖かい励ましの声が上がっています。
いちスポーツファンの私も、できることは何でもやりたいですが、このブログに書いている通り持病があり、色々な薬を飲んでいるため、献血や骨髄バンク登録へのアクションを起こす事が出来ずもどかしい限り。
いま出来ることは静かに見守り、治療が順調に進むことを願い、回復を待つことしかありません。
ただ少々気が重いのは、彼女は有名スポーツ選手であるだけに今後、怪しげな民間療法家が何人も寄り付くだろうという事です。
以前、24歳で乳がんと診断されたアナウンサーの方も、その事が知れ渡った途端に様々な療法を勧めてくる方が寄り付いてきた、と話されていました。
彼女は自分で調べに調べた結果、手術と抗がん剤との標準治療一択で進めて治癒しましたが、民間療法の誘惑は、非常に大きかった部分もあったとか・・・
このように知識もあり強い心を持った方でも、民間療法の誘惑にはグラっとくるものなんだなぁと思いました。
がん、と診断されたら化学療法一択です。
薬草、サプリ、健康食品等の民間療法は、こういう病気では気休めにもならないと思います。
民間療法は非常に歴史が長く伝統がありますが、それだけでは重い病気が治らないので化学療法が生まれてきているのですよね。
また、民間療法を化学療法と併用で、という考え方もありますが、サプリや健康食品にも意外と副作用や飲み合わせの問題がありお勧めできません。
ここまで何回か書いてきたセントジョーンズワートも、心臓の薬やピル、胃潰瘍薬の効き目を悪くしますしね。
他のものは、副作用や飲み合わせが解明できていないものが多いですが、サプリなどは成分を濃縮しているわけですので、抗がん剤と併用すると何らかの拮抗作用が働き、大事な薬の効き目を落とす可能性も否定できない、と思います。
この点、もっと医療界での研究が進むことを願っています。